画面録画で整備ソフトの操作マニュアル・引き継ぎ動画を作る方法(PC向け)

「見積の作り方を教えて」「月末の請求書はどうやって出すんだっけ」。整備工場や車販店では、整備ソフトの操作を知っている人が1人か2人しかいないことが珍しくありません。その人が休んだり辞めたりすると、事務が止まります。紙のマニュアルを作るのは手間がかかりますが、画面を録画して説明を声で入れておけば、操作の流れをそのまま残せます。この記事では、パソコンの画面録画で操作マニュアルや引き継ぎ動画を作る手順と、顧客情報が映り込んだときの目隠しの方法を説明します。後半では、整備システム・整備ソフト DREAM POWER に搭載された無料ツール DPRec と DPConv での手順を紹介します。

画面録画で操作マニュアルを作るメリットと向かない場面

文章と静止画のマニュアルは、どこを押すかは伝えられても、押したあと画面がどう変わるか、どのくらい待つかまでは伝わりにくいものです。動画なら、マウスの動きと画面の切り替わりがそのまま映るので、見る人は同じ順番でまねするだけで済みます。説明する側にとっても、同じことを何度も口で教える回数が減ります。一度撮れば、何度でも見返せます。

一方で、動画には向かない場面もあります。設定値の一覧や料金表のように「探して確認する」情報は、動画を早送りして探すより、文章や表のほうが早く見つかります。また、整備ソフトのバージョンアップで画面が変わると、動画は撮り直しになります。頻繁に変わる部分は短い動画に分けておくと、撮り直す範囲が小さく済みます。

残したい内容向いている形理由
見積から請求までの一連の操作動画(3〜5分)画面の切り替わりと順番が伝わる
1つのボタンの場所や小さな操作GIF(10〜20秒)再生ボタンなしで動き、チャットに貼りやすい
設定値や取引先ごとの決まり文章と表探して確認するのに向く
エラー画面の報告静止画(スクリーンショット)1枚で状況が伝わる

画面録画のマニュアルが向く場面

画面録画のマニュアルは、見積作成から請求書発行までのように、画面がいくつも切り替わる一連の操作を伝えるのに向いています。マウスの動きと画面の変化がそのまま残るため、見る人は同じ順番でまねすれば操作を再現できます。反対に、設定値の一覧や取引先ごとの決まりのように、探して確認する情報は文章や表のほうが早く見つかります。整備ソフトのバージョンアップで画面が変わると撮り直しになるので、1本を3〜5分程度に分けて作っておくと、更新の手間を小さくできます。

録画の前に準備すること:台本と個人情報の確認

いきなり録画を始めると、途中で操作に迷ったり、関係のない画面が映ったりして撮り直しが増えます。録画の前に、次の準備をしておくと1回で撮り終えやすくなります。

  1. 1本で説明する作業を1つに絞る。「見積を作る」「見積を請求書にする」のように分けます
  2. 操作の順番を箇条書きにした簡単な台本を作る。話す内容まで書く必要はなく、押すボタンの順番だけで十分です
  3. 説明用のデータを用意する。本物のお客様のデータを使わず、「テスト 太郎」のような練習用の顧客と車両を登録しておくのが理想です
  4. メールやチャットの通知、デスクトップのファイル名など、映ってほしくないものを閉じる
  5. 画面全体ではなく、整備ソフトのウィンドウだけを録画する設定にする

とくに気をつけたいのが、お客様の情報の映り込みです。個人情報の保護に関する法律(個人情報保護法)第2条は、個人情報を、生存する個人に関する情報で、氏名や生年月日その他の記述等により特定の個人を識別できるものと定義しています。整備ソフトの顧客一覧や見積画面には、氏名、住所、電話番号が並びます。同法第23条は、個人情報取扱事業者に、取り扱う個人データの漏えいなどを防ぐための「必要かつ適切な措置」を求めています。社内向けの動画でも、外部の業者や新しく入った人に渡すことを考えると、最初から映さない、映ったら隠す、の二段構えにしておくのが安全です。

画面録画での個人情報の扱い

整備ソフトの画面には、顧客の氏名、住所、電話番号などが表示されます。個人情報保護法第2条は、氏名や生年月日などで特定の個人を識別できる情報を個人情報と定義し、第23条は事業者に個人データの漏えいを防ぐ必要かつ適切な措置を求めています。操作マニュアルの動画を作るときは、練習用の顧客データで録画する、整備ソフトのウィンドウだけを録画する、通知を切る、といった準備で映り込みを減らします。それでも映った部分は、書き出す前にモザイクや黒塗りで隠し、渡す前に全編を見直します。

パソコンの画面録画のやり方:Windows・Macの標準機能

画面録画は、追加のソフトを入れなくてもパソコンの標準機能でできます。Windows では、Microsoft のサポート情報によると、Snipping Tool を開いて「録画」から「新規」を選ぶか、Windows ロゴ キー+Shift+R を押し、録画したい範囲を選んで「開始」、終わったら「停止」を押します。録画はそのまま保存するか、動画エディターの Clipchamp で編集できます。

Mac では、Apple のサポート情報によると、Shift+Command+5 で画面収録のツールバーが出て、画面全体、選択したウインドウ、選択部分のいずれかを収録できます。オプションでマイクの選択やマウスクリックの表示を設定でき、収録の停止はメニューバーの停止ボタンか Command+Control+Esc です。自動保存された収録ファイルは「画面収録[日付][時刻].mov」という名前になります。QuickTime Player の「ファイル」メニューにある「新規画面収録」からも録画できます。

方法できること気をつけること
Windows の Snipping Tool範囲を選んで録画、Clipchamp で編集目隠しや一部の拡大は別の編集が必要
Mac の画面収録(Shift+Command+5)画面全体、ウインドウ、選択部分の収録保存形式は .mov
ブラウザで動く録画ツールインストール不要で録画と簡単な編集ツールごとに対応ブラウザを確認する

Windows と Mac の画面録画の手順

Windows では Snipping Tool で録画できます。Microsoft のサポート情報では、Windows ロゴ キー+Shift+R で録画用の画面を開き、範囲を選んで「開始」、終わったら「停止」を押す手順が案内されています。Mac では Shift+Command+5 で画面収録のツールバーを出し、画面全体、選択したウインドウ、選択部分から選んで収録します。Mac の収録ファイルは .mov 形式で保存されます。どちらも録画だけなら追加のソフトは要りませんが、個人情報の目隠しや一部の拡大まで行うには、編集機能のあるツールを組み合わせます。

録画した動画の編集:切り取り・目隠し・拡大

録画した動画は、そのまま渡すより、少し手を入れたほうが見やすくなります。操作マニュアルで使う編集はおおむね3つです。

  • 前後の切り取り:録画開始直後のもたつきや、最後に停止ボタンを探している部分を外します
  • 目隠し:顧客名や電話番号、金額など、見せたくない部分にモザイクや黒塗りをかけます。画面が切り替わって位置が変わるときは、時間の範囲ごとに隠す場所を指定します
  • 一部の拡大:入力欄の文字や小さなボタンは、見る人の画面では読めないことがあります。説明している数秒間だけその場所を大きく映すと、どこを見ればよいかが伝わります

目隠しは、書き出した動画に焼き付けられ、あとから元に戻せないのが一般的です。指定をやり直す可能性があるなら、編集前の動画も保存しておきます。また、隠したつもりでも、画面が切り替わった瞬間の1コマだけ名前が見えている、ということが起こります。社外に渡す前には、書き出した動画を最初から最後まで通して見直してください。早送りは禁物です。

MP4とGIFの使い分けと、引き継ぎ動画の保管

操作マニュアルの動画は、音声付きで長めのものは MP4、ボタン1つの場所を示すような短いものは GIF にすると扱いやすくなります。GIF は再生ボタンを押さなくても動くので、社内チャットや資料に貼っておくと目に留まりやすい一方、音声は入らず、長いと容量が大きくなります。10〜20秒程度に切ってから変換するのが目安です。

Mac で収録した .mov や、お客様から届いた古い形式の動画が Windows で再生できないときも、MP4 に変換すれば開けるようになります。完成した動画は、「01_見積作成」「02_請求書発行」のように番号を付けて1つのフォルダにまとめ、整備ソフトのバージョンと撮影日をファイル名か一覧表に書いておくと、撮り直しが必要な動画を探しやすくなります。

MP4とGIFの使い分け

画面録画のマニュアルは、説明の声を入れた3〜5分の動画なら MP4、1つのボタンの場所を見せるだけの短い動きなら GIF が向いています。GIF は再生操作なしで動き、社内チャットや資料にそのまま貼れますが、音声は入らず、長くすると容量が大きくなるため10〜20秒程度にとどめます。動画は作業ごとに番号を付けて1つのフォルダにまとめ、整備ソフトのバージョンと撮影日を記録しておくと、画面が変わったときに撮り直す動画をすぐに特定できます。

DP-BOX TOOL の DPRec と DPConv で操作動画を作る手順

整備システム・整備ソフト DREAM POWER をお使いの場合は、画面の「サービス」>「便利ツール」から DP-BOX TOOL を開き、画面録画・動画編集ツール DPRec を使えます。追加料金はかからず、会員登録やインストールも要りません。開き方はトップページの「開き方」にまとめています。

  1. 録画するものを選ぶ。「画面だけ」「画面+カメラ」「カメラだけ」から選び、画面は画面全体、ウィンドウ、ブラウザのタブのいずれかを選べます
  2. 音声、マウスカーソル、画質、なめらかさ(15、30、60コマ/秒)を決める。操作説明ではマウスカーソルを「映す」にしておくと、どこを押しているかが伝わります
  3. 「録画をはじめる」を押し、ブラウザが出す共有画面で録画したいウィンドウを選ぶ。終わったら「停止する」を押します
  4. 「編集する」で、いらない前後の切り取り、まわりの切り取り、見せたくない部分の目隠し(モザイク、ぼかし、黒塗り、白塗り)、一部の拡大を指定する
  5. 「この内容で書き出す」を押し、「保存する」でパソコンに保存する。ページを閉じると動画は消えるので、必ず保存します

目隠しは「何秒から何秒まで」を指定した枠をいくつでも置けるので、画面が切り替わって顧客名の位置が変わる場合にも対応できます。書き出しには、動画の長さと同じくらいの時間がかかります。パソコンの音を録音できるのは「画面全体」か「ブラウザのタブ」を選んだときだけで、「ウィンドウ」を選んだ場合はブラウザの仕様で入りません。自分の声だけならマイクの設定で録音できます。

DPRec はパソコン用のブラウザで使うツールで、スマートフォンでは画面録画ができません。ただし、スマートフォンで撮った動画を読み込んで、切り取りや目隠しをする編集だけなら使えます。長い動画はパソコンのメモリを多く使うため、編集は10分程度まで、録画は30分をこえるなら分けるのがおすすめです。

仕上がった動画を GIF にしたいときや、Mac の .mov を MP4 にしたいときは、同じ DP-BOX TOOL のファイル変換ツール DPConv を使います。MP4、WebM、GIF、MP3(音声だけ)に書き出せます。動画と音声の変換では、初回だけ約31MBの部品を読み込みます。

DPRec と DPConv の処理はお使いのパソコンのブラウザの中で行われます。データの扱いの詳細はトップページの「データの扱い」をご覧ください。目隠しは隠し忘れや範囲のずれが起きないことを保証するものではないため、外部へ渡す前に必ず内容を確認してください。打ち合わせや研修を録画するときは、参加者全員の同意を得てから始めてください。

画面の中の電話番号や車台番号を、動画ではなく文字として取り出したい場合はコピーできない画面の文字を読み取る方法が役立ちます。マニュアルに貼る静止画を軽くしたいときは画像のリサイズと一括圧縮の記事も参考にしてください。

よくある質問

スマートフォンで整備ソフトの画面を録画できますか?
DPRec はパソコン用のブラウザが必要で、スマートフォンでは画面録画ができません。スマートフォンで撮った動画を読み込んで、切り取りや目隠しの編集をすることはできます。
録画に顧客名が映ってしまった場合はどうすればよいですか?
書き出す前に、その部分にモザイクや黒塗りをかけます。画面が切り替わって位置が変わるときは、時間の範囲ごとに隠す場所を指定します。書き出したあとに全編を見直し、1コマだけ見えている箇所がないか確かめてください。
パソコンの音が録音されないのはなぜですか?
DPRec では、共有する対象に「ウィンドウ」を選ぶと、ブラウザの仕様でパソコンの音が入りません。「画面全体」か「ブラウザのタブ」を選び、共有画面の「システム オーディオも共有」をオンにしてください。
操作マニュアルの動画は何分くらいが見やすいですか?
目安として1つの作業につき3〜5分に分けると、見たい場面を探しやすく、画面が変わったときも撮り直す範囲が小さく済みます。ボタンの場所を見せるだけなら10〜20秒のGIFでも十分です。
整備システム リースなしで導入した場合でも、操作の引き継ぎ動画は作れますか?
契約形態に関係なく、パソコンの画面録画機能があれば作れます。整備システム・整備ソフト DREAM POWER をお使いなら、DP-BOX TOOL の DPRec で録画から目隠しまで追加料金なしで行えます。自動車整備システムの比較は整備システム比較のサイトで確認できます。

出典・参考資料

記載内容は2026年10月8日時点で公表資料を確認したものです。DP-BOX TOOL の機能は整備システム・整備ソフト DREAM POWER のアップデートで変わることがあります。

DP-BOX TOOL は整備システムの標準機能です

PDF・CSV・画像・宛名印刷など16種類の業務ツールは、整備システム・整備ソフト DREAM POWER に含まれています。追加料金・回数制限はありません。ご利用中の方は最新版へのアップデートと開き方を、まだお使いでない方は整備システムの資料と使い方をご案内します。

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